経審コンサルタントが提供する経審ワンポイントレポート 第2回

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2026年7月施行 改正経審の“見落としがちな重要ポイント”
CCUS評価の見直しと建設機械の加点拡大

2026年7月1日以降の申請から適用される「改正経営事項審査(経審)」では、W点(社会性等)の評価方法が大きく変わります。

第1回では、最も影響の大きい 「自主宣言制度(+5点)」 を解説しました。今回は、総合評定値Pに直結する “2つの重要改正” を取り上げます。

改正ポイント②|CCUS「就業履歴蓄積」の評価が大幅に見直し

今回の改正で、CCUS(建設キャリアアップシステム)の評価配点が次のように変更されます。

● 配点の変更(重要)
民間工事を含む全工事:15点 → 10点

公共工事:10点 → 5点
従来よりも 評価点が3分の2に縮小 される一方で、企業ごとの CCUS運用レベルの差が“競争力”としてより明確に表れる ことになります。

●実務上のポイント
技能者の「詳細型登録」が必須
現場でのカードタッチ率向上が不可欠
元請が下請にもCCUS運用を求める流れが強まる可能性
自主宣言(+5点)とCCUS(最大10点)はセットで評価される時代へ
形式的な登録だけでは評価されず、「就業履歴の蓄積実績」こそが点数に直結する点に注意が必要です。

◆ 改正ポイント③

建設機械の加点対象が拡大(災害対応力の強化)

災害対応力を高める観点から、W7(保有建設機械)の評価が見直され、新たに 2種類の建設機械が加点対象 に追加されます。

●新たに加点対象となる機械

  • 不整地運搬車
  • アスファルトフィニッシャ

能登半島地震などで活用された実績を踏まえ、国交省が災害対応力の強化を目的として評価対象を拡大したものです。

●実務上のポイント

  • 特定自主検査証・自動車検査証の有効期限を確認
  • 保有台数に応じて最大15点(14台以上)の加点は従来どおり
  • リースは加点不可(自社保有が原則)

機械の棚卸しを行うことで、「実は加点対象だった」 というケースも少なくありません。

◆ 改正ポイント④

社会保険加入項目の削除(−40点×3項目が廃止)
建設業許可制度の改正により、社会保険加入が許可要件として義務化されました。これに伴い、経審での 社会保険未加入による減点(−40点×3項目)は廃止 されます。

●実務上のポイント

  • 経審での減点はなくなるが、 未加入企業はそもそも許可更新ができない
  • 経審対策ではなく、「許可維持のための必須条件」へ完全に移行

建設会社が“今すぐ”取り組むべきこと(第2回まとめ)

① CCUSの運用レベルを底上げする

  • 詳細型登録の未完了者をゼロに
  • 現場でのカードタッチを徹底
  • 元請・下請の双方で運用ルールを統一

② 建設機械の保有状況を棚卸しする

  • 新規対象機械の有無を確認
  • 特定自主検査証の有効期限をチェック
  • 必要に応じて買い替え・追加取得も検討

③ 社会保険加入状況を再確認

  • 許可更新に直結するため、未加入リスクをゼロに

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次回予告(第3回)

次回は、「改正後のW点の構造変化と、総合評定値Pへの影響」について解説します。